B-mountainのブログ

日々、感じたことや考えたことの覚えとして開設しました。

ただのオバサンじゃなかったケネディ大使

日米首脳会談は日本にとって、実りあるものとなりました。

TPPと切り離して、尖閣諸島の防衛が日米安保条約の対象であると初めて米国大統領の言質が取れ、支那尖閣諸島侵攻に対する現在の状況の中では最大の抑止力となります。

実力行使を途中で放棄したり、早い段階で放棄してしまったシリアやクリミアの前例もあり、同盟国日本の為に本当に自軍の血を流すか疑念が残ります。米国を上手く巻き込まなければいけない。

尖閣諸島で軍事衝突に至らない程度にガタガタさせ、日本が米国を頼る状態が米国の国益に叶います。

オバマ大統領は、アメリカの若者を戦争で死なせないとの口約からか世界的に兵士による直接的な軍事衝突を避け、尖閣諸島では支那を刺激するなと安倍政権に圧力をかけ、尖閣有人化や開発が進まず安倍政権が後退を余儀なくされていると考えられます。

米軍を動かさない言い訳をオバマ大統領に与えないよう上手に立ち回って、尖閣有事の際は上手く米国を巻き込まなければいけないのです。

少し前から、安倍政権に近いところからキャロライン・ケネディ駐日大使はオバマ大統領の早くからの支援者だったこともあり、近しい関係で影響力があると聞こえていました。

しかし安倍首相の靖国参拝やイルカ漁など、他国の宗教や文化に対する批判的なコメントを発する彼女を素人外交官と低く評価し、彼女の立場を上手く利用すれば良いぐらいに考えていました。

ところがオバマ大統領の訪日を二泊三日に戻したのも、TPP交渉と安全保障を切り離したのも、明治神宮を参拝して日本文化を重んじる姿勢を示させたのも、キャロライン・ケネディ駐日大使の進言によるものとのことです。

オバマ大統領もケネディ大使も、安倍首相のことをイデオロギー先行の歴史修正主義者と判断して対応して来た。

3月7日の安倍:ケネディ会談後にケネディ大使は一時帰国し、オバマ大統領に上の進言をしたと。

Mr.アベは歴史修正主義者ではなくリアリストだ、支那で開催予定のAPEC習近平との首脳会談を成功させる為に、政権支持基盤固めの策としての靖国参拝だったと、ケネディ大使はオバマ大統領に語ったそうです。

それまで日米安保強化の表明はTPP合意と交換条件だったが、支那の経済崩壊加速の観測から尖閣での実力行使の可能性を危惧する考えと、ケネディ大使の進言が相まって安保とTPPは切り離され安保先行になったらしい。

キャロライン・ケネディ大使、侮りがたし。

彼女をしっかり取り込むことが、政権運営の安定にも繋がります。結局利用することは変わらないのですが、大いにリスペクトすべきかと。